- Intelの13世代CPUにした方がいいの?
- 13世代でゲームのパフォーマンスは上がる?
- どんなゲーミングPCがあるか知りたい。
こんな疑問が解消できるように、13世代CPUのゲーミングPCと性能についてまとめました。
IntelからCPUのCoreシリーズ13世代が発売され、BTOメーカーが13世代CPU Core i5/i7を搭載したゲーミングPCの受注を開始しています。
この記事では、13世代CPU Core Core i7が搭載されたゲーミングPCを紹介します。
ゲーミングPCの購入を考えている人、Intel 12世代から13世代に乗り換えた方がいいのか悩んでいる人は参考になりますので、ご確認ください。
Intel 12世代と13世代の仕様比較
12世代CPUと13世代CPUの比較表です。
Core i5-12400 | Core i5-13600K | Core i7-12700 | Core i7-13700K | |
---|---|---|---|---|
世代 | 12世代 | 13世代 | 12世代 | 13世代 |
ソケット | FCLGA1700 | 同左 | 同左 | 同左 |
総コア数 | 6 | 14 | 12 | 16 |
総スレッド数 | 12 | 20 | 20 | 24 |
Pコア数 | 6 | 6 | 8 | 8 |
Pスレッド数 | 12 | 12 | 16 | 16 |
Pコア ベースクロック | 2.5 GHz | 3.5 GHz | 2.1 GHz | 3.4 GHz |
Pコア ブーストクロック | 4.4 GHz | 5.1 GHz | 4.8 GHz | 5.3 GHz |
Eコア数 | なし | 8 | 4 | 8 |
Eスレッド数 | なし | 8 | 4 | 8 |
Eコア ベースクロック | なし | 2.6 GHz | 1.6 GHz | 2.5 GHz |
Eコア ブーストクロック | なし | 3.9 GHz | 3.6 GHz | 4.2 GHz |
L2キャッシュ | 7.5 MB | 20 MB | 12 MB | 24 MB |
スマートキャッシュ | 18MB | 24 MB | 25 MB | 30 MB |
消費電力 | 65W | 125W | 65W | 125W |
最大消費電力 | 117W | 181W | 180W | 253 W |
対応メモリ(MT/s) | DDR5-4800 DDR4-3200 | DDR5-5600 DDR4-3200 | DDR5-4800 DDR4-3200 | DDR5-5600 DDR4-3200 |
PCI-Express | 5.0/4.0 最大20レーン | 同左 | 同左 | 同左 |
内臓グラフィック | Intel UHD Graphics730 | Intel UHD Graphics770 | 同左 | 同左 |
オーバークロック | × | 〇 | × | 〇 |
その他 | DirectX 12 OpenGL 4.5 OpenCL 3.0 | 同左 | 同左 | 同左 |
Core i5-13600KはEコアが実装されています。Core i7-13700KはCore i7-12700に比べEコアの数が2倍に増えており、マルチスレッド性能が高くなっていることがわかりますね。
CPU名の最後に「K」が付くCPUは、基本消費電力が約2倍の125Wになっている点は注意が必要ですね。
12世代も13世代もソケットがLGA1700が搭載されたマザーボードを使うことが可能。ただし600番台チップセットのマザーボードはBIOSの更新が必要になります。BIOSの更新についてはこちらの記事で紹介しています。
i7-12700とi7-13700Kどっちがいい?
- ゲーミング性能はCore i7-12700とCore i7-13700Kどっちがいい?
-
Core i7-13700Kの方が性能は高いが、ゲームによっては大きな差が出ない。
全てのゲームのfps(フレームレート)が、13世代CPUにしたからと言って劇的に高fpsが出ることはないでしょう。GPU依存のゲームが増えているため、CPUよりGPUのグレードを上げた方がfpsは安定する傾向にあります。
もし、Intel 11世代より前のCPU(i7-10700KFなど)を使っている場合は13世代に乗り換えると高い効果を感じることができます。
- 動画編集するならCore i7-12700とCore i7-13700Kどっちがいい?
-
完全にCore i7-13700Kです。
Core i7-13700KからEコアが8個搭載されました。Eコアが増えたことで、マルチスレッド性能が劇的に向上(約41%)しています。
動画編集や3Dレンダリングなど時間がかかる、動作が思い作業がよりスムーズになります。
動作がスムーズになることで、作業時間の短縮にもつながります。クリエイティブな作業をされている方は13世代CPUに変えるメリットが大きいでしょう。
- Core i5-13600KとCore i7-13700Kはどっちがいい?
-
性能が高いのはCore i7-13700Kです。
Core i7-13700Kは、いくつもソフトを使うクリエイティブな作業や、複数のソフトを同時に使うときに力を発揮します。
Core i5-13600Kは、ゲームや動画・音楽の視聴、インターネットや一般的な動画編集など、プロフェッショナルな環境を必要としないなら十分な性能を持っています。通常はCore i5-13600Kで十分です。
ゲーミング性能をベンチマーク

Core i5-12600KF(12世代)とCore i5-13600KF(13世代)でfpsに変化が出るかテストをしてみました。
同じグラフィックボードを差し替えてテストしています。
13世代CPUと12世代CPUのPC自体が違うため、参考値としてご確認ください。
12世代CPUのPC | 13世代CPUのPC | |
---|---|---|
CPU | Core i5-12600KF | Core i5-13600KF Core i5-13400F Core i7-13700KF |
チップセット | B660 | Z690 |
グラフィックボード | MSI | GIGABYTE |
メモリ | DDR4 16GB | DDR5 32GB |
グラボ | RTX 3080 | RTX 3080 |
電源 | 850W | 1000W |
PCメーカー | STORM | 自作 |
FF14のベンチマーク結果

全体的に13世代CPUのスコアが高くなりました。特にフルHD、WQHDのスコア上昇率が高く、低解像度では13世代CPUの効果が高い結果です。

i5-12600KF | i5-13400F | i5-13600KF | i7-13700KF | |
---|---|---|---|---|
フルHD 標準 | 28446 | 24108 | 35871 | 35199 |
フルHD 高 | 25404 | 25797 | 29924 | 30151 |
WQHD 標準 | 27713 | 25605 | 33150 | 33174 |
WQHD 高 | 22034 | 21676 | 25294 | 25502 |
4K 標準 | 21414 | 21429 | 24597 | 25264 |
4K 高 | 15067 | 15363 | 16184 | 16472 |
12世代CPUでも高いスコアが出ており、快適にプレイが可能。13世代CPUにしたからといって劇的に快適になるということはありません。
プレイの快適さを求めるなら、グラフィックボードをグレードアップする方が効果が高い結果となります。
Cod MW2のfps計測結果


i5-12600KF | i5-13400F | i5-13600KF | i7-13700KF | |
---|---|---|---|---|
フルHD 最低 | 181 | 186 | 187 | 183 |
フルHD 極限 | 152 | 146 | 148 | 147 |
WQHD 最低 | 175 | 165 | 177 | 187 |
WQHD 極限 | 134 | 103 | 133 | 135 |
4K 最低 | 108 | 93 | 109 | 121 |
4K 極限 | 86 | 62 | 78 | 82 |
Cod MW2のドミネーションでfps計測をしています。
結果を見る限り、CPUの性能に大きく左右されることは無さそうです。
fpsはGPU(グラボ)の影響が大きいといえるでしょう。
Cyberpunk 2077のfps計測結果



13世代CPUのほうが、全体的にfpsの上昇が見られます。特にフルHDのグラフィック設定が低いところでは、高い効果がでていました。
i5-13600KFとi7-13700KFで最大10fpsの差が出ましたが、i5-13600KFの方がコスパはよさそうです。
メモリやチップセットなど、検証環境の差が出ている可能性は否定できませんが、13世代CPU環境にすることで全体的にfpsの上昇と安定が得られることがわかります。
12世代CPUと13世代CPUで差が出ないゲームもある
Core i5-13600KFを搭載したPCでは、i5-12600KFと比べてパフォーマンスが向上するゲームがあります。
しかし、すべてのゲームがパフォーマンス向上するということはありません。GPU処理の依存度が高いゲームでは、12世代と13世代でほとんど差が出ない結果になりました。
現在12世代CPUを使っていて、よほどの不満がないなら急いでCPU交換をしなくてもいい印象です。
新しくゲーミングPCを購入する人、自作PCを作る人は13世代CPUを検討するとよいでしょう。
CINEBENCH R23でベンチマーク

CINEBENCH R23で以下5つのCPU性能を計測しました。
- Coer i5-12600KF(12世代)
- Coer i5-13400F(13世代)
- Coer i5-13600KF(13世代)
- Coer i7-13700(13世代)
- Coer i7-13700KF(13世代)

項目 | マルチコア 性能 | 12世代i5との 性能差 | 性能 | シングルコア
---|---|---|---|
i5-12600KF | 16587 | – | 1843 |
i5-13400F | 15153 | -8.65% | 1679 |
i5-13600KF | 24052 | 45% | 1969 |
i7-13700F | 29005 | 74.8% | 1966 |
i7-13700KF | 30228 | 82.4% | 2017 |
i5-13600KFはi5-12600KFに比べ、45%もパフォーマンスが高くなる結果となりました。i7-13700KFはi5-13600KFからさらに54%性能が高く、クリエイティブ作業に高い能力を発揮します。
Intelがプレスリリースでマルチスレッド性能について発表していますが、マルチスレッド性能が大幅に向上していることがわかります。
コンテンツ制作時のパフォーマンスの継続的な向上:
より多くのE-coreを搭載してコア数が増加した第13世代インテル® Core™ プロセッサーは、マルチスレッドのパフォーマンスが最大41%向上し、複数の高負荷なワークロードにも対応することができ、クリエイティブな作業も淀みなく遂行できます。
引用元:PR Times
エルミタージュ秋葉原のベンチマーク記事にも、参考になる計測結果が掲載されていますので参考にどうぞ。
エルミタージュ秋葉原:ベンチマーク記事へのリンク
13世代のCPUは12世代にくらべ、Eコアが強化されています。そのため、動画編集や3Dレンダリングのようなマルチスレッド処理を使う作業で高い効果が発揮されます。
13世代 Core i7 搭載のゲーミングPC
CPUにCore i7、グラボにRTX 3070以上が搭載されたゲーミングPCの紹介です。
ほとんどのBTOメーカーはCore i7 + RTX 3070以上の組み合わせでゲーミングPCを準備しています。
一部のメーカではRTX 3060が選択できるモデルがありますが、性能とコストのバランスが良いと言えないため、ここでの紹介は省きます。
こんな人におすすめ!RTX 3070搭載のゲーミングPC
メーカー 商品名 | 仕様 | 価格 | 備考 |
---|---|---|---|
![]() PG-PSRZ70 | CPU:Core i7-13700 GPU:GeForce RTX 3070 チップセット:Z690 WIFI メモリ:DDR5 32GB SSD:1TB NVMe SSD Gen3 電源:850W (80PLUS GOLD) | 245,000円 | 別途送料2,200円必要。 |
![]() GALLERIA XA7C-R37 | CPU:Core i7-13700F グラボ:RTX3070 チップセット:B760 SSD:1TB NVMe メモリ:DDR4 16GB 電源:650W (80PLUS GOLD) | 229,980円 | 別途送料が3,300円かかります。 沖縄・離島は送料6,600円です。 |
![]() FRONTIER FRGHZ790/B | CPU:Core i7-13700F CPUファン:空冷CPUクーラー グラボ:RTX3070 チップセット:Z790 SSD:1TB NVMe メモリ:DDR5 32GB 電源: 1200W ATX電源 (80PLUS PLATINUM) | 289,800円 | 別途送料2,200円~4,400円必要。 |
![]() G-Tune PP-Z | CPU:Core i7-13700KF CPUファン:360mm水冷ファン グラボ:RTX3070 チップセット:Z790 SSD:1TB NVMe Gen4 メモリ:DDR5 32GB 電源: 700W(80PLUS BRONZE) ドライブ:DVDスーパーマルチ | 359,800円 | 別途送料が3,300円かかります。 |
こんな人におすすめ!RTX 3080搭載のゲーミングPC
BTO各社でRTX3080搭載ゲーミングPCの販売が終了してきています。
RTX3070Tiを検討するか、RTX4070Tiにグレードを上げるかの検討となります。
RTX3070Ti搭載のPCはこちらの記事で紹介。RTX4070Tiはこちらの記事で紹介しています。
メーカー 商品名 | 仕様 | 価格 | 備考 |
---|---|---|---|
![]() PG-PC13 | STORMはRTX3080の販売終了 CPU:Core i7-13700K CPUファン:240mm水冷ファン グラボ:RTX3080(10G) チップセット:Z790 Wifi搭載 DDR5 SSD:1TB NVMe Gen4 メモリ:DDR5 16GB 電源:CWT 1200W(80PLUS GOLD) | 358,000円 | 別途送料2,200円必要。 |
![]() GALLERIA ZA7C-R38 | ドスパラはRTX3080の販売終了 CPU:Core i7-13700K CPUファン:水冷ファン グラボ:RTX3080(10G) チップセット:Z790 SSD:1TB NVMe Gen4 メモリ:DDR5 16GB 電源: 750W(80PLUS GOLD) | 319,980円 | 別途送料が3,300円かかります。 沖縄・離島は送料6,600円です。 |
![]() G-GEAR GA7J-F223/ZB | サポート重視ならこれ! CPU:Core i7-13700KF CPUファン:水冷ファン グラボ:RTX3080(10G) チップセット:Z690 Wifi搭載 SSD:1TB NVMe メモリ:DDR4 16GB 電源: Thermaltake 850W(80PLUS GOLD) ドライブ:DVDスーパーマルチ | 330,449円 | 別途送料2,200円~4,400円必要。 |
13世代 Intel Core i5搭載のゲーミングPCが見たい方はこちらの記事をご覧ください。
動画編集は13世代、ゲームは12世代でもOK
ゲームのベンチマークでは13世代CPUの方が性能が高いことがわかりました。ただし、ゲームによっては差がでにくいものがあるため、現在12世代CPUを使っていているなら急いで13世代CPUにするのは要検討です。
動画編集や3Dレンダリングなどマルチスレッドが影響する作業をするなら、Intel 13世代のCPUはとても強力なパフォーマンスを発揮今より快適な環境にすることができます。
Intel 13世代CPUを搭載したゲーミングPCは12世代を搭載したゲーミングPCより約3万~4万円高い傾向にあります(CPU単体では2万円程度の差)。パフォーマンスに対して価格差が大きいです。
ゲームメインで考えるなら12世代のCPUでも十分。グラボ(GPU)のグレードを上げることを優先することで、ゲーム中のfpsが安定したり、全体のパフォーマンスの向上につながります。
こちらの記事でグラボ別fps計測結果と12世代のCPUが搭載されたゲーミングPCを紹介しています。グラボによって、ゲーム中のfpsがどのぐらい変わるかわかりますので参考にしてください。

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