- PCの電源容量ってどれぐらいがいいの?
- PC購入時に容量を増やす必要はある?
- どんな電源が乗っていればいいのか知りたい。
PCを買うとき電源容量を変更することができますが、そもそも変える必要があるかよくわからないですよね。
PCの電源容量は大きなものを載せておけばいいのかと言うと、そうでもありません。電源容量の目安は、システムの最大消費電力の2倍が良いと言われています。
この記事では、電源容量の目安についての説明と容量選びをするときの注意点をまとめました。
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電源容量は最大消費電力の2倍が目安
- 電源容量はなぜ2倍と言われるの?
-
主な理由は以下の3つ。
- 将来パーツのアップグレードをするときの予備。
- 電源の劣化を加味した容量。
- 電源の変換効率が良い負荷率が50%で設計されているから。
変換効率が一番良い負荷率が50%と言われる理由に「80PLUS 認証」という規格があります。


電源にこのようなアイコンが付いていますが、見たことがあるのではないでしょうか。
80PLUS 認証は電力変換効率に関する規格のことで、PC用電源ユニットに与えられる認証です。
- 電力変換効率とは
-
電源ユニットに供給された電力を、PCで使える電力に変換される比率。
80PLUS GOLDで、負荷率50%で使用すると変換効率は90%。850W電源の場合765Wの電力が使えることになります。
- 負荷率
-
電源ユニットの容量(W)とPCパーツの総消費電力の比率。
800Wの電源に400Wの負荷をかけると負荷率50%になります。
80PLUS 認証の種類
80PLUS 認証は種類が6段階あります。
下に行けばいくほど変換効率が良くなりますが、電源ユニットの価格も高くなります。
80PLUSの種類 | アイコン | 負荷率 20% | 負荷率 50% | 負荷率 100% |
---|---|---|---|---|
80PLUS STANDARD | ![]() ![]() | 80% | 80% | 80% |
80PLUS BRONZE | ![]() ![]() | 82% | 85% | 82% |
80PLUS SILVER | ![]() ![]() | 85% | 88% | 85% |
80PLUS GOLD | ![]() ![]() | 87% | 90% | 87% |
80PLUS PLATINUM | ![]() ![]() | 90% | 92% | 89% |
80PLUS TITANIUM | ![]() ![]() | 92% | 94% | 90% |
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電源容量計算例
- Core i7-12700:65W
- グラボ RTX3070:220W
- その他:100W前後
消費電力の合計約370W x 2倍 =740W
750W~850Wの電源を選択する。
※RTX 3070の推奨電源は650Wだが、800Wに近いほど電源効率が良くなる。
※Core i5-12400でも同じ。
※CPUが高負荷になっても問題ない容量。
グラフィックボードがRTX3080やRTX3090のようにとハイグレードになると、1000W~1200Wの電源を選びます。
- Core i7-12700:65W
- グラボ RTX3080:320W
- その他:100W前後
消費電力の合計約500W x 2倍 =1000W
1000Wの電源を選択する。
※RTX 3080の推奨電源は750Wだが、1000Wに近いほど電源効率が良くなる。
※CPUが高負荷になっても問題ない容量。
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PC電源容量の計算フォーム


PCの電源容量を決めるには、全パーツの消費電力を合計する必要があります。
以下のフォームで、おおよその電源容量を計算できますので、ご利用ください。
パーツ構成から、おおよその電源容量を計算します。
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推奨電源容量の目安はグラボの仕様が参考になる
PCパーツの細かい消費電力がわからない場合、グラフィックボードのシステム電力要件を参考にするとよいでしょう。
Nvidia公式サイトやメーカーサイトで公開されているグラボの仕様に、システム電力要件が記載されています。
まずはシステム電力要件を下回らないように電源容量を決めることをおすすめします。
グラフィックボードの電力
グラボの仕様には電源の目安が記載されています。ここではNvidiaのGPUが搭載されたグラフィックボードの電源目安を紹介します。
推奨電源容量を目安にPCの電源容量を決めれば、大きな問題が起こることはないでしょう。
グラボ(GPU) | 消費電力 | 推奨電源容量 |
---|---|---|
RTX 3050 | 130W | 550W |
RTX 3060 | 170W | 550W |
RTX 3060Ti | 200W | 600W |
RTX 3070 | 220W | 650W |
RTX 3070Ti | 290W | 750W |
10 GB GDDR6X | RTX 3080320W | 750W |
RTX 3080 12 GB GDDR6X | 350W | 750W |
RTX 3080Ti | 350W | 750W |
RTX 3090 | 350W | 750W |
RTX 3090Ti | 450W | 850W |
RTX 4080 | 320W | 750W |
RTX 4090 | 450W | 850W |
推奨電源容量より少ない電源でも、システム全体の消費電力が電源容量に入っていればPCを動かすことは可能です。ただし、ギリギリの電源容量では、負荷がかかった時に動作が不安定になる可能性があります。
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(参考)CPUの電力
CPUの電力はベースパワー(定格)と最大ターボパワーがあります。
高負荷のときは消費電力が上がるので、PCの電源は余裕を持ちましょう。
CPU | ベースパワー | ターボパワー |
---|---|---|
Core i5-12400 | 65W | 117W |
Core i5-12400F | 65W | 117W |
Core i5-12600 | 65W | 117W |
Core i5-12600K | 125W | 150W |
Core i7-12700 | 65W | 180W |
Core i7-12700F | 65W | 180W |
Core i7-12700K | 125W | 190W |
Core i9-12900 | 125W | 202W |
Core i9-12900F | 65W | 202W |
Core i9-12900K | 125W | 241W |
以下13世代 | ||
Core i5-13600K | 125W | 181W |
Core i7-13700K | 125W | 253W |
Core i9-13900K | 125W | 253W |
電源容量が消費電力の2倍無くても動きます
パーツ増設時の消費電力増加や変換効率の良さから、PCの電源容量は消費電力の2倍が理想ということがわかりました。
では、電源容量が2倍を切ったら動かないの?と言われるとそうではありません。
変換効率を重視した場合、電源容量は2倍が最適となるだけです。
電源容量が1.2倍や1.5倍でもパソコンは稼働できます。
ギリギリの電源は危険
気を付けたいのは、消費電力ギリギリの電源で運用すること。
あまりにもギリギリの容量だと、負荷が高まったときや電源の劣化などで電力不足をまねきます。
特に3Dレンダリングや動画編集、物理シミュレーションや画質の高いゲームをプレイするときは負荷があがるので注意が必要です。
また、電源容量不足によりパーツのアップグレードや増設ができない可能性もあるので気を付けてください。
電力不足になると動作が不安定になったり、パソコンが立ち上がらないということも起きるので気を付けましょう。
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パソコン電源の寿命
パソコンの電源寿命は2年~5年と言われています。
電源の劣化が進むとさまざまな症状が出てきます。
- パソコンの起動中に電源がおちる
- パソコンがフリーズする
- パソコンが起動しない
- シャットダウンをしようとしても動かない
- 電源ユニットから変な音が聞こえる
- 光学ドライブや外付け機器を使用するとフリーズする
必ず2年に1回交換する必要はないですが、パソコンの動きがおかしいときは電源の劣化が原因かもしれません。
パーツのアップグレードをするなら電源容量に余裕をもって


将来、PCパーツのアップグレードや増設をする可能性があるなら、電源容量に余裕をもつ方が安全です。
例えば、RTX3060からRTX3080にする可能性があるなら最初から850Wの電源を載せておくとよいでしょう。
850Wの電源があれば、RTX3090でも推奨動作範囲に入っています。パーツの追加にも対応できるので安心ですね。
新たにパソコンを購入するときは、最初から電源容量が確保されたPCを選ぶことをおすすめします。
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電源容量に悩みたくない人におすすめのPCショップ


私は
STORMさんに直接確認をしたところ、標準で以下の電源が搭載されているとのこと。将来のパーツグレードアップや増設にも対応できるように、あらかじめ余裕のある電源を搭載されているそうです。
- RTX 3050~RTX 3070ti:850W(80PLUS GOLD)
- RTX 3080:1200W (80PLUS Platinum)
STORMのゲーミングPCなら電源容量で悩むことがありません。
後からグラフィックボードのグレードアップやパーツ増設にも対応できる電源容量なので安心です。
STORMのPCです。画像やボタンをクリックすると、公式サイトへジャンプします。
商品 | 価格 | パーツ構成 |
---|---|---|
![]() ![]() GPU:RX3080 PG-PD12を見る | 289,800円 | CPU:Core i7-12700 GPU:GeForce RTX 3080 10GB グリス:Arctic Silver 5(シルバーグリス) MB:MSI PRO Z690-A WIFI DDR5 メモリ:16GB DDR5 SDRAM SSD:1TB NVMe SSD Gen4 電源:1200W (80PLUS Platinum) ケース:MetallicGear NE520A ※メモリスロットは4つ。 |
![]() ![]() GPU:RX3070Ti PG-X70TD5を見る | 248,000円 | CPU:Core i7-12700 GPU:GeForce RTX 3070Ti 8GB グリス:Arctic Silver 5(シルバーグリス) MB:Z690 ATX WIFI DDR5 メモリ:16GB DDR5 SDRAM SSD:1TB NVMe SSD Gen4 電源:850W (80PLUS GOLD) ケース:PH-EC360ATG_MW04_JP ※メモリスロットは4つ。 |
![]() ![]() GPU:RX3070 PG-XP12を見る | 214,800円 | CPU:Core i7-12700 GPU:GeForce RTX 3070 8GB グリス:Arctic Silver 5(シルバーグリス) MB:MSI B660 Micro-ATX DDR4 メモリ:16GB DDR4 SDRAM SSD:500GB NVMe SSD Gen3 電源:850W (80PLUS GOLD) ケース:PH-EC360ATG_MW04_JP ※メモリスロットは4つ。 |
![]() ![]() PG-PQ13T GPU:RX3060Ti PG-PQ13Tを見る | 179,800円 | CPU:Core i5-13400 (13世代CPU) GPU:GeForce RTX 3060Ti 8GB グリス:Arctic Silver 5(シルバーグリス) MB:MSI B660 Micro-ATX DDR4 メモリ:16GB DDR4 SDRAM SSD:500GB NVMe SSD 電源:850W (80PLUS GOLD) ケース:MetallicGear NE520A ※メモリスロットは4つ。 |
![]() ![]() GPU:RX3060 PG-PH12を見る | 164,000円 | CPU:Core i5-12400 GPU:GeForce RTX 3060 8GB グリス:Arctic Silver 5(シルバーグリス) MB:MSI B660 Micro-ATX DDR4 メモリ:16GB DDR4 SDRAM SSD:500GB NVMe SSD 電源:850W (80PLUS GOLD) ケース:MetallicGear NE520A ※メモリスロットは4つ。 |
STORMのことを詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にどうぞ。


STORMのPG-PQ12T(Core i5-12400、RTX 3060Ti)の実機レビューはこちらの記事で紹介しています。


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